スキルだけでなく経験も大事

スキルの習得を目指したり、スキルアップをしようと考えたりする看護師は大勢います。
看護師にとって自分の強みをアピールできることは、職場でやりがいがあって適性もある仕事に従事させてもらうために大いに役立ちます。
また、転職しようと思った際に自分の強みをアピールできれば、採用してもらえる可能性も高まります。
そのためにスキルを習得するのは比較的単純な方法で、資格の取得を伴えばスキルがあることを客観的に示すことができます。
病院などでは資格の有無によって給与などの待遇が変わる場合もあるため、スキルを習得して資格を取るのは合理的な方法と言えます。

しかし、現実的には、スキルや資格だけでは示すことができないものが本当の強みになるケースもあります。
専門スキルは特定の問題に対して取り組める技術であり、多様な現場に柔軟に対応できる能力があることを示すものではありません。
そのスキルが求められる特定の業務の担い手としては強みになりますが、その現場で必要とされなければ、それほど大きな価値を持たなくなる可能性もあります。
そのため、長期的に見るとより重要なのは経験で、管理的な立場になると経験を踏まえた判断力の方が強みになることもあります。

実際にはスキルがなければ十分な経験を積めない場合も多いため、スキルの習得は非常に大事です。
しかし、スキルに執着しすぎて経験を積むのを忘れてしまうと、年齢を重ねた後に何ら強みがないのに気づいてしまうリスクもあります。
そのため、十分に現場経験を積むように心がけた方が良いでしょう。